著名投資家が手掛ける小説界への冒険 – 不敗の投資家、小松原周氏の『Truth』

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現在もAmazonでベストセラー1位となっている「改訂版 勝つ投資 負けない投資」の著者であり、不敗の投資家として知られる小松原周氏が、実は小説をひそかに発表し、界隈で話題となっている。

それがこれだ、

Truth

期間限定で99円で販売されているので、筆者もさわりだけ読もうとKindle版をダウンロードしてスマホで読んでみたが、導入部の独特の落ち着いた世界観に魅了され、結局最後まで読んでしまった。読んだ私に言わせると、99円でこれが読めるなんて信じられない、というかどうせ後で1,500円とかで売られるのだろうから、マジで買っておいた方がよい。

すでにAmazonのレビューで同じようなことが書いてあったが、これは泣ける。登場人物のそれぞれの背景や設定がとても完成されているので、行間の情景や感情などが伝わり、物語への没入感がすごかった。

ネタバレになってしまうので書けないことが残念だが、序盤、中盤、それぞれに明らかな名場面があり(きっとみんな同じところで泣くと思う、、、)、終盤のまさかの展開に圧倒される。そして、それまでのいろいろな伏線が、全部回収されてクライマックスを迎える。

最近はSFというと、映画でさえ、「そもそもの設定がよくわからん」ということがあるので敬遠しがちであると思う。その点、このTruthは物語に説明不足や矛盾がないため、すんなりと入っていけた。

そして終盤のやりとりの緊張感は特にハラハラドキドキだった。これは、小説でしか表現できないところだろう。

筆者は普段から小説は読まない。というか読まなくなった。ネトフリ、アマプラ、YouTube、とかに時間を吸い取られてしまっていたが、あらためて良い小説を読んだ後の感動の余韻の深さは、脳が忘れていた快感であった。

Amazonに記載されている本の説明分を転載しておく、

歴史は糸のように紡がれ、織り重なりかたちを成していく。運命、因果、定め、、、いろいろな呼び名があるが、歴史の当事者達は自分が何処かに向かっていることに気づいていても、その役割や結末を知る者はいなかった。

今より100年後の世界。物語は主人公の「J」と「タマゴ」2人の兄弟の成長を追いつつ、茶屋の看板娘からこの時代の覇者となる「シン・ミレイ」の半生を綴りながら、絶え間なく続く人類の騒乱を描いていく。

戦いの果てに待ち受けていたものは、予想もできないような結末であった。人類の存亡をかけた選択が迫るなかで、タマゴは「ムンバイの奇跡」を起こし、Jはこの宇宙の真実にたどり着く。

いや、読んでない人には何を言っているのかサッパリだろうが、読了した筆者からみると「そうそうそう」となる。筆者のお気に入りのキャラは間違いなく「シン様」であるが(正直、私は惚れてしまった)、きっと読み手によってお気に入りの人物が違っていくのだろう。老若男女、それぞれが没入できるように構成されているのがすごいところだ。

タイトルの「Truth」は何であるのか、読めばわかる。そして、人が誰もが一度は疑問に思った「アレ」についての、明確な答えがそこに表現されている。筆者は物語を読み終えた後も、あそこのシーンのあのセリフがよかったなと思い返し、再び読み返したりを繰り返している。

間違いなく名著であると推薦できるので、読んでみることをお勧めします。

また、作者の小松原氏のブログはこちらにあるので、ご参考まで。

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